FCI基準書

テッケル判定基準ドイツ・テッケルクラブ創立1888年(100周年記念号より)

この判定基準は、ドイツ・テッケルクラブの許可を得て掲載しています。許可無く無断転載することを禁止いたします。
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判定への体格構成

正しい判定基準の基礎は、1に解剖学上の体格構成の知識と、2に各種犬種の特徴による判定基準の把握から成り立っております。

例えば、解剖学上の目とはどうあるべきか等の規定づけは必ずしも簡単ではありませんが、勉強会を通し訓練することにより、実質的な規定づけが出来ます。当クラブは下記ダックスフンドの体格構成の判定への見方を示し、その規定づけは述べることを通して、よりパーフェクトに判定できることを望みます。

体格構成は下記の4つに分かれます。

  1. ⅰ. 頭部
  2. ⅱ. 首・胸及び尾を含む胴体
  3. ⅲ. 頭部及び胴体を把握し、支え動かす骨格・関節部、筋肉組織
  4. ⅳ. 血管、神経、及び内蔵(これは深く触れません)

【 頭部 】

頭部は耳、脳髄を収める頭蓋上頭部、目、鼻、口等顔面部を構成します。(賢い表情)額と鼻柱の間のへこみを額段・ストップと呼び、同犬種でもかなり印象の異なる場合があり、また上頭部と顔の幅と長さの兼ね合いで品格の良さを与えます。幅の広すぎる頭部は表情の品を欠き、細い頭部は特に雄にとっては力強さを欠きます。

カニンヘン・テッケルではこの額段の極端なものを時々見かけますが、これを最小まで取り除くには、何代にも渡る繁殖者の多くの思案の試みを必要とします。ミニチュア・テッケルの繁殖ではこのケースは大戦直後の時代に比べ少なくなりました。これはミニチュア・テッケルの繁殖者が多く、様々な試みと努力によるものです。スタンダード及びミニチュアは一度に3〜8匹生まれますが、カニンヘンは1〜3匹で数にとても制限があります。

頭蓋骨には顎骨も含まれ、下額は顎関節により可能な限り大きく開かれるように組まれております。生後3週間程度の顎骨より乳歯が生え出し、5〜6週間で完全な18本の乳歯が生えそろいます。生後4〜6ヵ月で42本の永久歯に生え変わります。

完全な歯は上顎と下顎それぞれ6本ずつの切歯、2本ずつの犬歯、上顎に左右4本ずつの前臼歯、上顎2本ずつ、下顎3本ずつの後臼歯の計42本で、全部揃って完全歯と呼びます。テッケルの歯は力強く発達しており、歯のかみ合わせは図のように、上下きちんと噛み合っていなければなりません。

オーバーショットやアンダーショット、さらに犬歯の噛み合わせが左右対称でない(クロイツ歯形)場合は、繁殖の対象から除外されます。クロイツ歯形は口内の重大な怪我の原因になります。

さらに犬の歯の不足、大抵は前臼歯の欠如で、これは特にCACIBの評価に影響します。歯の成長時にジステンバーにかかると、歯のエナメル質が発育不足になるため、歯が茶色に変色し、V(優)の評価は期待出来ません。

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【 首・胸及び尾を含む胴体 】

首は頭から喉への接続部で、自由な動きのために充分な長さが望ましい。その発達した筋肉は頭部を高く支え、図太い神経さと、注意深さを表現します。気弱い犬は頭を下げて縮まり、心配そうな目つきで落ち着きがありません。不活発な犬も頭を低くする傾向にありますが、評価上弱い神経の犬ほどマイナスにはなりません。首の背は少しアーチしています。喉の下の皮膚がたるんでいたり、脂肪の緩みがあったり、あるいは首が短かったり、スワンのように長すぎてもV評価されません。

胴体部、胸、脊髄(13)、肋骨(13対)、腰椎(7)、骨盤、尾骨を含み、キ甲部位は上部で首と胴体を結び、高くそして長くあるべきです。左右には肩があり、下には前胸部があります。キ甲から尾へ、胸部と腹部を含んだ背があり、腰へと続きます。腰は尾の位置により、長くも短くも見え、最初の4〜5個の尾骨により決まります。尾は腰のラインの下がり始めに連結して位置し、滑らかに下へカーブしているのが良い。

胸椎13個の脊椎に9対の肋骨と、4対の肋軟骨で構成される13対の肋骨からなり、肋骨結合骨により下胸部のラインが形成されます。胸部内には心臓と肺があり、胸、腹に横隔膜、胸部には消化機能として胃腸、貯蔵製造調整機能としての肝臓、膵臓、脾臓、体液調整機能として腎臓、及び膀胱、性器などがあります。背線はキ甲より尾へとまっすぐに伸びているのがよいが、気持ち盛り上がっているのが理想的です。

背線の盛り上がりが強すぎると鮒型背線の原因にもなり、逆に凹むと沈下背線になります。沈下背線はキ甲の直後で最も低い場合と、背の中間が最も低い場合があります。背が上がりすぎても下がり過ぎても動きの妨害になり、前後肢の力の伝達を損ないます。また、Gより高い評価は望めません。

胸部のアンダーラインの理想は首下より飛び出るように位置する肋骨結合骨から下腹部に向かって美しい調和の取れた弧を描くことで、もちろん骨格構成上からくる調和美です。肋骨や肋骨結合骨、あるいは上腕の不完全な成長はこの調和を損ないます。

時々肋骨結合骨と9番肋骨の接続点が変形して、団子状になったりし、下腹部の腹へのラインが急激に凹みます。これは遺伝しますので、種犬認定はもらえません。肋骨と肋骨結合骨の発育不良は目で見ただけでは判断できないことが多いので、手で触って判断すること勧めます。骨格構造上正しい胸の形は下へ深くなければいけませんし、前方から見て丸くなければなりません。

肋骨結合骨は力強く成長していなくてはなりません。そして首直下にははっきり分かるように飛び出るほどに発達していること。肋骨結合骨の橋が屈折していると、腹部への下腹部ラインが歪みます。また、胸自体長く肋骨も正常に発達していなければなりません。肋骨が正常に発達していないと内臓の発達に影響を与えます。

平らな胸や尖った胸は内蔵に十分な空間を与えませんので、接続性を損ない、高い評価は得られません。幅広い胸は前足が開いているために発生し、幅の狭い胸は逆で、いずれも必要な丸い胸を損ないます。前脚は筋肉と筋とでしっかり胴体に連結されており、またそのまま体重の支えに利用されるので角度は必要なく、キ甲と前脚は垂直線上にあります。

後脚は跳躍を必要としますので、はっきりした角度を持たなければなりません。前肢の肩と上腕は胴体についており、それらは時々一定の位置に無いことがあります。また、上腕の後ろ側は胴体についていますが、前側は胴体についていません。

前肢は、上腕・前腕・中手・指爪(5ヶ)・底(パッド)と続きます。後肢に時々発生する5本目の爪は機能に全く意味がなく、ただ怪我の原因としかならないため除去されます。骨格構造上の不都合な成長はそれぞれ骨格の位置付けに影響を及ぼすだけではなく、筋肉や筋の発達にも影響を及ぼします。

前肢の片方かまたは両方が外向きの場合(b)100%の効率で体重を支えられないために持続性に欠けます。この欠陥は強く遺伝し、最高でも2段階以上の評価は得られません。また、(c)の内股でも同様に欠陥です。後肢の内側は力が入らず、O脚と同様にGUT(グード、良)以上の評価は期待出来ません。

尾は堅く力強い、長さは全体の大きさにふさわしい長さでなければなりません。下記にその欠陥とみなされる点をあげます。これらは1個あるいは数個の骨子にまたがり、先天遺伝的なものと後天的なものがあります。その中には関節の異常屈折や骨子自体の屈折及び骨瘤があります。怪我や病気は骨瘤をもたらします。尾の欠陥には非常に厳しく猶予なしの判定が必要です。事故のためであること、医者が証明すること、そしてレントゲンで証明されること以外の欠陥はすべて種犬認定から除外されます。

尾の姿勢も欠陥としてみなされ、その欠陥は尾の付け根の位置にあることが多い。図にあるように高い尾の付け根、低い尾の付け根など。また、尾の半分から先へ跳ね上がり湾曲している尾は、鎌型尾(Sichelrute)と呼ばれ、軽度の欠陥となります。また、巻き込み尾は気の弱さからだけではありません。手入れの悪さや病気からくる場合もあります。

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期待される目の色

(形はこの場合関係なし)

  • No1〜4:濃い色の毛色に理想的
  • No5〜9:赤色または明るい毛色に合うが、
         1〜4の黒目が勿論最も良い
  • No10〜16:期待外の目色
  • No11、No12:黄色過ぎ
  • No13:淡い黄色
  • No14:黄味がかった鹿色
  • No15:淡い青
  • No16:ガラス色、
        特に灰色毛と斑点入りの毛には合わない

骨格

骨格は犬の体格を構成します。有蹄動物は筋やじん帯が発達しており骨格を支えますが、犬の場合は筋やじん帯よりも、多数の筋肉が発達しており骨格を支えています。この発達した筋肉があるため、自由な、また活発な動きが可能になります。通常犬は長時間じっとすることはなく、判定を難しくすることがあります。筋肉は筋やじん帯より早く疲れますから、犬はしばしば伏せの状態で休息をとります。

筋肉

筋肉は犬の判定に最も重要な要素のひとつです

良くトレーニングされた筋肉は、犬の判定に最も重要な要素のひとつです。筋肉は全体的に2種類のじん帯の薄い接続皮に包まれており、このうち上層接続皮は場所により皮膚筋肉と一体になっており、皮膚直下に存在します。筋肉はいたるところに存在し、こめかみと額の筋肉は噛むためにあります。胴体には首と背の筋肉、さらに胸と腹の筋肉があります。首と背の筋肉は上から背筋を整えるために張り、胸と腹の筋肉は下から背筋をまっすぐにするために張るため、良く発達していなければなりません。共に動きのためには重要です。

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分類

体全体は最後に皮膚に覆われており、3種類の毛の種類、ショートヘア(スムース)、ワイヤーそしてロングヘアーがあります。

  • カニンヘン(生後15ヵ月以上で胸囲30cm以内)
  • ミニチュア(生後15ヵ月以上で胸囲35cm以内)
  • スタンダード(体重9kgまで)あり、低く胴長短足で筋肉質です。

胸囲(BU)はキ甲直下の胸の最も低いところとキ甲との周りを計ります。床から胸までの長さ(B)はキ甲の高さ(H)の3分の1です。頭尾の姿勢はしっかりとしており随時対処できる用意が出来ています。表情は賢い。ダックスはのろのろしてはいけませんし、イタチのように柔らかくコソコソ動いたり行動に制限があってはいけません。

スムース

短毛のダックスは、短く、密集した、艶のある毛をもたねばなりません。 脱毛があってはなりません。これはしばしば耳、鼻柱、尾そして下胸部と下腹にみられます。

ワイヤー

ワイヤーダックスは少し離れた距離から見ると、ショートヘアダックスと毛の状態はあまり変わりません。緻密な柔らかい下地に密集した針金のようなジャケットを着たこの種は、ショートヘアダックスのベースにテリアの血が入っています。柔らかな下地がなく針金状の毛だけが密集していたり、逆に柔らかな毛だけが密集してる場合、不良毛として GUT 以上の評価は期待できません。繁った眉毛と髭はワイヤーダックスのトレードマークです。これが欠けていると SEHR GUT(SG)の評価は期待できません。さらに旗状の尾、巻毛またはウェーブかかった毛などは良くありませんので GUT(G)以上の評価は期待できません。

ロングヘア

ロングヘアダックスはコッカスパニエルの血が入っています。
その長い絹光沢のある毛並みは膨らんでいたり、弧を描いていたり、ウェーブがかかっていたり、あるいはもじゃもじゃであってはいけません。尾は旗を開いたようでなければなりません。指の間の毛や泥や雪で団子状にになって歩行妨害になるほど長くてはなりません。

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専門家からの最大の助言の元にドイツダックスフンドクラブからダックスフンド種犬標準が決定づけられていますので、骨格構成の理解のもとで判断するならば、幾らかの比較訓練を通して犬の重大な欠陥を見つけ出し判断を下すのは難しくありません。

欠陥と不足点の詳しい採点は犬種の基準、繁殖並びに登録上の規定、さらには試験基準にのっとってなされます。

判定に重要な繁殖上の重要事項

  • 印象深い前胸部
  • 胸の充分な大きさ
  • 肋骨間の充分な間隔
  • 肩の位置
  • 上腕の充分な長さ
  • まっすぐな(垂直な)前肢
  • 腎臓の十分な発達
  • 幅広な筋肉質の腰
  • 力強い筋肉質の後肢
  • 後肢の充分な角度
  • 活発な動き

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